文章置き

written by古川優菜twitter:)http://twitter.com/fullkota思いついたときに思いついたことをつらつら書くので更新は不定期。
written by古川優菜
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思いついたときに思いついたことをつらつら書くので更新は不定期。

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新しいの→*(01/16:高階・如月)


ぼちぼち更新中
DEAR BOYS 男主
高階/高階*
DEAR BOYS 女主
如月*


log
シリーズ
財前君のお姉さん
設定
01/02/03/04/05/06/07/08/09/10
11/12/13/14/15/16/17/18/19/20
21/22/23/24/25/26/27/28/29/30
31/32/33/34/35/36/37/38/39/40

亜久津と仁王
CP/1/2/3/4/5/6/7/8/9/10
11/
夢/123/4

BSRバンドパロ
設定
1/2/3/4/5/6/7/8/9

紫原
1/2/3

K設定メモ
周防
01/02/03/04/05/06/07/08/09/10
11/12/13/14
草薙
01/02/03/
八田
01/02/
伏見
01/

K/K/K/


混合
BSR×DRRR
設定/1/2
復活×戯言
設定/1
海賊×Baccano
設定/1


特殊
海賊
設定/1(ハート)/2(白ひげ)/3(白ひげ)/4(ハート)


短編
ジャイキリ
ドリさん/モチタツ←後藤/ドリジノ/持田/モチタツ
BSR
こたちか1/2/3/4/5
現パロ・こたちか兄弟設定/12/3
チカナリ123
こた/こた/こた/こた
WA
久保田/久保時/久保時/WA/小宮/久保時

高杉/猩影/亜久津/昼若(設定)/高杉/銀魂/ユーリ/ユーリ/ユーリ/啓介
渡久地/渡久地/ホームズ/ホームズ/渡久地/最遊記/SH/お題/ユーリ/


設定妄想だけ
GK/海賊×○○/DRRR/BSR/BKMN


雑記(こっそり増えます)
1

DB高階/男主

なんとなくやる気が出なくて昼休みに学校を抜け出した。いつもの公園、いつものリング、その辺に転がってるバスケットボールを拾い上げたら、手になじむボールの感覚のままドリブルを1度だけした。真っ昼間の公園なんて誰もいない、ドリブルしたボールの音だけが響く。
「やろうよ、バスケ」
ああやってへらへら笑ったアイツだが、心の内はへらへらなんてもんじゃない。どうせ布施や結城達のことでギラギラと闘志をたぎらせているのだろう。
「やめれば、バスケなんて」
そう言ってアイツからバスケを奪い取ったのは俺だ。あの試合の後、ずっと悩んでいたから。そんな楽しくねえバスケなんてやめちまえばいい。すんなりやめるだなんて思っていなかったけれど。「案外離れられるもんなんだねえー!」へらへらと笑いながら俺のバスケをただ眺めてるだけ。笑ってるくせにずっと迷った顔しやがって。腹が立った。
あんなせいせいした顔を見たら、別に一緒にバスケをしない理由なんてなくなっちまったけど、ただ素直に「いいぜ」なんて言えなかった。ただ、なんとなく。

あの高階の表情を打ち消すかのように、手にしていたボールをリングに放った。

DBきさらぎ

「あ、如月くん・・・!」休み時間、急に周りの女の子たちが騒ぎだした。如月くん?みんなの視線に合わせて後ろに振り向くと、後ろのドアの前に彼がいた。珍しい、普通科に用があるだなんて。如月くんこのクラスに友達いたっけ?と考えていたら、目が合った。チョイチョイ、とわたしを手招く仕草。わたし?自分に指差した。そう、お前。と頷く如月くんに漸く確信を持った。どうやらわたしに用事らしい。学内の有名人が普通科に来ることなんてないのに、黄色い声をあげても近寄りがたい如月くんにアタックする勇気のある女の子はいないようだ。目立つ、なあ。重たい視線を気にしないことにして、「はやくしろ」とでも言いたげな目を向ける如月くんの元へ歩いた。

「どうしたの?」
「数学の教科書。貸して」
「教科書?勉強するの?」
「・・・」
「あ、合宿近いんだったね。」
「うるせー」
「勉強する気あるならちゃんと教科書もってこなきゃ!」
「いいから貸せ」
「はいはい」

尊さん

「わあ、雪!」
「・・・降ってんな」
「あんたら2階に籠りすぎや。結構前から降ってたで」
「そなの?」
久々に降る雪にそわそわ。これは今にも外に出て行ってしまうだろう。それも薄着のまま。尊もそのことに気づいて、コートを取りに行った。どうせすぐ戻ってくるだろう、俺は紅茶を用意しとこか。

***

「おーい、尊」
「…あぁ。」
さっきからずっとこの調子で、何を話しかけても全て生返事。これはきっと外出中のあの子のことを考えているのだろう。酒を飲んでいるのに、グラスに手をかけることなく氷だけが溶けていく。
「尊、酒下げてもええか」
「…あぁ」
きっと俺の話なんて8割も聞いてへんわ。

***

ふと違和感に気づいて、微睡む意識のまま此方へ寄せようと腕がシーツを泳いでいく。それなのにほしい温もりが見つからない。あ?薄目を開くと、いつもすり寄るように眠っている奴がいない。ちっ。寒くて目が覚めちまった。気づいてしまうともう眠れない。

ガシガシと髪を掻き、のそりと布団を除けた。

***

「え?レーズン苦手なの?」「…まあ」「言ってくれればよかったのに」
思い返してみたけれど、尊さんが私の作ったレーズン入りの料理を残してる姿は見たことがない。言ってくれればレーズン入れなかったのに。意外にも健気な姿に思わず笑みがこぼれた。
「ごめんね、今度から尊さんの分だけ抜いとくね」「ああ」「…ありがと」「?なにがだ」「なんでも」

尊さん

「この人、」
「あー、それ、1回寝たらどんだけ騒いでも起きへんから気にせんでええよ」
いや、そういう意味じゃなくて。なんでここで寝てるのか聞きたかったが、有無を言わせない草薙さんの態度にひとつ舌打ちを零した。尊さんは夜出て行ったきりまだ帰ってきていないようだ。どうせ、ふらりと余所へ飲みに行ったのを待っているうちに寝てしまったのだろう。ふいに、ひとりだと眠れないの、と恥ずかしそうに打ち明けたことを思い出した。うとうとしながらも限界まで起きている姿が脳裏に浮かんだ、馬鹿だなこの人。そんなの、連絡ひとつで帰ってくるだろうに。寝返りをうつ髪を撫でる寸前、この人にだけは独占欲の塊のような王様を思い出した。

手が彷徨う。

***

俺の知らないあれの一面を、草薙や十束が知っていると思うと酷く腹が立った。元々我慢なんてするような性質じゃねえ。持っていたグラスに力が入りすぎて割れてしまった。談笑していた3人の声がぴたりとやむ。濡れてしまった手も割れたグラスも気にせず、戸惑っている腕を掴み二階へ戻って行った。

***

「あいつは、」
「ん?尊どこ行ったか知らんの?」
「起きたらいなかった」
「昼間に出かけるー、言うてでかけたけど。そういえばどこ行くのか聞かんかったなあ」
「・・・」

誰にも行き先を言わず唐突に出かけたのがやけに気にかかった。「愛想尽かしてでていかれたんじゃないの」と冗談を言う十束の頭を殴って、アンナに目配らせるとコクリと頷いた。都内の地図とビー玉を使い、あいつの居場所を調べさせる。
「そこまでせんでも」
「ほーんとキングはあの子のことになるとびっくりするくらい心配症になるね」
苦笑いする2人を無視してアンナの動かす3つのビー玉を見つめた。ころがるビー玉は、止まることを知らないように動き続けている。なんとなく感じていた嫌な予感がますます現実味を帯びていく。
「ここには、いない」
「は?」「え?」
「東京じゃないところにいる」
「う、嘘やろ!?と、十束、日本地図持ってきてくれへんか」
「わかった」
アンナの能力でも捜索範囲が広ければ都道府県程度しかわからないだろう。それでも、探して連れ戻して自分の傍におきたい。隣にいないと落ち着かねえんだよ。
ただでかけたわけじゃない、と本能が告げている。このままあいつは帰ってこない。そう、感じた。

傍にいたから、見えなかった。
離れてから、気づいた。

尊さん

夏らしく、ノースリーブの白いワンピースを着てアンナと並ぶと、まるで紅白で対になっているようにみえる。布と変わらないくらい白くて細い腕はやけに冷たそうに見えて撫でてやるとやっぱり人肌の体温を感じた。あちい。「くすぐったいよ」と笑う彼女の手首をとって、肘にキスをした。

***

もう1度だけでいいから、なんて。思ってみるけど1度だけなんて少なすぎるね。離したくなくなりそうだもの。もう二度と会えないのに。流れ星にだって縋るようにお願いしてしまう私がとてもみっともなくて、みじめ。
(会いたい、な)

***

始まりの無い世界で表情を変えずに、あなたは 「これが、最後だ」 と言いました。わたしはどうしても、諦めきれませんでした。手をとろうとしましたが、すり抜けて私を置いていきました。だいきらいです、あなたなんて。あいつのために全てを置き去りにして、追いかけてしまうあなたなんて。

***

ぼんやり洗い物をしている途中で気づいた。いつも身につけているものがない。今朝確かに嵌めたはずなのに、ああいつ失くしてしまったの。10年前はきらきらと輝いていたのに、ずっと身につけていたからすっかり輝きもなくなってしまっていた、それ。今日1日を振り返ってみると意外と忙しい1日、落としてしまった心当たりは山ほどあった。いつものバーで忘れてきたのかも。それとも買い物中?ああ、今日は用事で宗像さんに会いに行ったし…。はたまた、道端で落としたのかもしれない。一瞬頭が真っ白になったのに意外と冷静な心はすぐに取り戻した。流しっぱなしの水と、泡だらけの手に気づいて、さっと手を洗い流し手を拭くと、とりあえず草薙さんに聞いてみなきゃ、と思い立った。僅かな希望でもいい、探さなければ。それはわたしの残り僅かな希望だった。2人でいるときの思い出よりも1人で生きてきた時間の方がよっぽど長い。それでも、わたしの拠り所で、不安定なわたしを支えている物。
誰かさんが「いい加減忘れろよ」と、言っているような気がした。

尊さん

朝の日課は、誰も店にいないうちに灰皿をきれいにしておくこと。
夜の店仕舞いで草薙さんは灰を捨てるけれど洗ってまではいないから、塵で白くなってしまった灰皿を丁寧に水洗して透明に輝く硝子に戻してあげる。今日も1日頑張ろうね、と話しかけつつふきんで拭いて完成。ことり、と元の位置に戻した。この日課を知ってるのはきっとアンナちゃんだけ。いつもこの時間に起きてくるのはアンナちゃんだけだから。だから尊さんが階段から降りてきてるとも知らず、階段の軋む音を耳にして振り向かず「おはよう」と声をかけると「それお前がやってたのか」と予想外の声色に吃驚した。思わず返事することも忘れてふきんを握りしめていると、まるで子供の様に頭を撫でられた。普段とは違うスキンシップに体が熱くなっているのが自分でもわかる。どうか尊さんにばれませんように。(俯いていたから、彼の柔らかい表情に気づくことはなかった)

***

HOMRAがBARとして1番活動している時間帯。つまりは夜、どうしてもお酒が苦手な私は2階にいるかふらりと出かけてしまうことが多い。前者はともかく後者は連絡もせず奔放するように出てしまうのでいつも帰ってきた途端に怒られる。わたしだって赤の王のクランズマン、決して弱くはないのに。今日も懲りずに外へ出て、最近ハマっているカジノでひとしきり遊ぶと満足して日付もすっかり変わってしまったころに帰宅する。尊さんも草薙さんもすっかり怒った表情だ。カウンターで座っていた尊さんが私に近づいてくる。
「今まで何してた」「・・・尊さん、臭い」

***

「あいつホムラの女だ」
やばい気づかれた。というよりもホムラのNo3が隣にいるのに私の方が知名度あるってどういうことなのだろう。「じゃ、俺はここで」にこりと笑って退散するうちのNo3は薄情ものだ。「おいお前、周防尊の女だな?」もう一度言おう、あのNo3は薄情ものだ!
相手の襲いかかる右手をするりと躱す勢い余ったその右手は私の背後の相手を殴った。ふふ、味方殴ってるよ?「こんの、ッ!」頭に血を上らせて走ってくる男に足払いをかけて転ばせてそのまま顔を水たまりへ。無様なチンピラさん、私に勝てないなら尊さんに手を出そうだなんて1000年はやいぞー!
じゃあね。背を向けひらひら、と手を振ったが見てる人はたぶんいないかな。

***

「洗濯物とってきたぞ。」
「ありがとう、そこにおいてくださいな。」
「ん。」
シワをとるためにぱんぱんと服をのばしてからハンガーを通す。「1人でやるより2人の方が早く終わるんですから手伝ってください」と言われ押されるがまた手伝いはじめたが、今ではスムーズに滞りなく洗濯物を干していく。
「はい、おわり。」
「布団はいいのか」
「、こんないい天気だと干したくなりますね」
重たい布団を干すのはいつの間にか俺の仕事になっていた。俺が布団を運ぶと枕を持ってちょこちょこと後ろをついてくる。ベランダの縁に勢いよく布団をかけると後ろの枕を奪い取って洗濯ばさみで一緒に挟んだ。
どんどんこいつの仕事を奪って行って終いには「私の仕事がなくなります」と怒らせてやりたい。そしたら鼻で笑って「茶。」と返してやるのだ。

(愛妻家な尊さんと新婚生活をください・・・)

***

カウンターで尊さんの飲み物を淹れようとことことお湯を沸かして出雲さんと「寒いね」「せやねえ朝は特に」と会話しながら豆をミルにかけていく。「尊さん、朝ご飯は、」
突然カウンター越しに胸倉をつかまれ体がぐっと引かれた。「ちょ、」と草薙さんが焦る声が聞こえる。喧騒とした空気が一瞬でぴたりと静まった。怒気が少し含まれている。よく目を見るとその目線は私の口元。それに気付いたころ、大きな尊さんの手がわたしの切れた口端を撫でた。
「胃が、荒れちゃって」
そう言うと、はあ、と大きく息を吐き、掴んでいた胸倉を離した。

サイフォンがコーヒーを満たしている。

Kまとめ

(八田鳥)
「八田、ソースついてんよ」「は、どこ!?」「このあたり」わたしの右頬をつかってこのあたり、と指差す。八田の左頬。「ここか?」と拭う八田のそれは右頬。はあ、しょうがないなあ…「逆だよ逆」手を伸ばし拭いてやると八田は何故か顔を赤らめた。あほか。

***

(八田鳥)
「やべ、パス忘れちまった。」
「ばっかじゃないの!?あんたそれじゃパソコン使えないじゃん」
「めったに使わねーんだからしょうがねえだろ!!」
「しょうがなくない!とりあえず適当に打ちなよ。誕生日とか」
「ばっ、これ10回ミスると使えなくなるやつだからもっと慎重にさせろよ!」
「あほか!益々あほだろお前!」
「…とりあえず誕生日」
『パスワードがちがいます』
……

「だあ、入力できんの次ラストかよ!!」
「あーあどうすんの」
「ちっ、…あ。鳥、誕生日いつだっけ」
「5月9日、だけど」
「ふうん。・・・0509っと」
「ちょ、ラストにそんなの入れんなよ」
「まー、使えなかったらその時はその時だな」
「はあ」
Enterかちっ。
「「・・・あ」」

***

(いずりな)
「りなちゃんタンマツ新しいの買ったんや」「前のが故障してしまって」「へー、最新のやつちゃうんこれ」「てへ、新しいの買いましたー!」「へえ、すごいなあ」「ふふ、これで草薙さんの写真撮り放題です!」「…、俺一人写るよりはりなちゃんと2人で写りたいけどな」「!」

***

(さるゆい)
「○月○日○時○分、花屋来店。花束を予約した伝票と明細票。
 ・・・なんだこれ、誰に花束を贈るつm、」
「ただいまー、って伏見また人のタンマツのデータ吸い出してるね!?」
「チッ。別にいいだろ」
「よくない、さすがにプライバシーに関わるよ!?」
「チッ」
「で、なんだよこの花束予約」
「へ?・・・な、内緒(あんたの誕生日用とか言えないってば)」
「・・・誰に贈るんだよ」
「な、内緒なの!!!」
「チッ、」

***

(いずりな)
「草薙さんは彼女さんのタンマツのチェックしたくなる方ですか?」
「えー。俺は別に…ていうか逆にされても困るし」
「えっ」
「あ、いや、女やのうて、色んなお仕事が、な?」
「…ちょっと吃驚しました」
「あはは、…メールの着歴見てみる?今ならりなちゃんでいっぱいやで?」


(Thanks to 鳥さん・りなさん、ゆいこさん!)

草薙さん

店仕舞いしてから、酒やら食べ物やら諸々在庫を確かめる。あ、コーヒー豆切れかけやんか。明日誰かに買いに行かせよう。そう頭にメモをしてから店を片づけた。

翌日昼ごろに顔出していつもの習慣のようにコーヒーを淹れようとして手が止まった。ああ、豆切らしかけなんやった。まあ1杯くらいは飲めるやろ、と手を伸ばしてみるとそれの隣に新しいコーヒー豆の袋があった。「あれ、」と思わず声を漏らすと「あ、ご飯の買い出しついでに買っちゃいました」
あれ、豆の種類まちがってましたか?と少し焦るこの子に感服。

敵わんわあ、もう。

***

(いずりな)
カラン。この時間に来るやつはだれか、ゲーセン帰りの八田ちゃん。と予想したが「こんにちは」と明るい鈴のような声。ああ、りなちゃんか。「おー、」と返し本人を目にして固まった。…制服や。俺が行け行けと言っても笑ってはぐらかして頑なに行かなかったあの学校にどうやら行ってきたようだ。「どうしたんですか?」と無邪気に笑う姿は高校生そのもの、いけない香りを感じてくらりと眩暈がした。

***

(いずりな)
「・・・わかんない」
「それ英語?貸してみ、教えたる」
「お願いしま、・・・ああやっぱいいです」
ほら、そうやっていつも遠慮がち。たまには俺にもたれかかってくれてもええのに。でも、りなちゃんにそう言えへん俺も遠慮してるようだ。必死に課題にとりくむ頭をくしゃりとかき撫でた。とりあえずひと息入れさせるために甘いものと紅茶を用意してやろう。



(Thanks to 梨杏しゃん!)

八田ちゃん

(すべて八田鳥)

いつでも会いたいから、ずっとHOMRAにいるのにあいつは大学を優先してレポートや友人の付き合いばかりだ。勉強で部屋に籠ることもあれば、飲み会やら遊びにやら行ってしまってここに来るのはせいぜい週2。ちっ、待ってんのがあほらしい。貧乏ゆすりでグラスのコーラが揺れている。

***


眠れないからお酒を飲みたくなって、コンビニへ行った。お酒の入ったビニール袋を右手にマンションへ向かい歩いていたら草薙さんと八田に遭遇した。ちょっと恥ずかしい。「缶チューハイかよ」
「おい覗くな八田!」
「なんや、ええもんもってはるなあ。せやけど、家でひとりで寝酒するよりこっちきて皆で飲まへん?」

眠れない夜は終わらない

***

いつも空気が読めないと言ってもいいくらいひとりで五月蠅い八田なのに、どうしてだか私のマイナス感情をすぐに見抜く。メールでも電話していても、敏感に感じ取るから、イライラした時は八田と顔を合わせたくもない。気づけばあいつに八つ当たりしてしまいそうで。 そういう時に限ってタイミング悪く連絡を寄越す八田に「会いたくない」とメールを返すとすぐに電話をかけてくる。「おい、今どこだよ」結局電話に出てしまう私は結局寂しいのかもしれない。

***

店であいつが特等席のソファに座っているとヘッドホンから流れる曲を聞きながら気分良く鼻歌を歌っている時がある。最近はいつも同じ歌、実際の歌は聞いたことねえのに俺までリズムを覚えてしまった。ひとり目を瞑り表情を和らげている姿にイラっとした。俺にあまり見せない表情をいとも簡単に引き出しやがる。机を挟んで向かいから睨みつけるように見つめてもまだ鳥は気づかない。

***

思わずゲームに夢中になって気づけばもう3時すぎ。あーそろそろ寝るか。テレビを消して歯磨きをするべく廊下に出るとコンコン、とノックをするような音がした。廊下の奥、玄関からだ。いやチャイム押せよ。
「はいはい、なんすかこんな夜中、に、」
誰もいない。
う、うそだろ!?…き、気のせいか。深呼吸をしてドアを閉めた。いつもならチェーンなんて掛けないが、念の為!べ、別に怖いわけじゃねえ、念の為だ!再び歯を磨こうと洗面所へ向かおうと玄関を背にした瞬間。
コンコンコンコン。
さっき周りを確認した時は誰もいなかった。・・・ま、まさ、か、いやいや!!気にするな八田美咲。俺は赤の王のクランズマン、ヤタガラスだ。そう、あれは風だ。風がドアを叩いている。ノックなんて気のせいだ。
コンコン。
びくっと体が跳ねた。と、鳥は今なにしてっかな。
「今何してんだよ」
メールの返事は一向に来ない。何やってんだ、俺のメールに返事しろよ馬鹿鳥!!

結局あれからリビングへ駆け込んだためノックの音は聞かなかった。安心して寝ればよかったのに鳥からメールの返事が来ないことが気になって気になって・・・眠ることができなかった。
「なんでメール返事しねえんだよ!?」
「いや、わたし今朝もバイトあったから寝てたし・・・」
「くそっ!起きろ馬鹿!」
「・・・なんかあった?」
「な、なななんでもなかったけど!?」


(Thanks to 鳥さん!)
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