DB高階/男主
なんとなくやる気が出なくて昼休みに学校を抜け出した。いつもの公園、いつものリング、その辺に転がってるバスケットボールを拾い上げたら、手になじむボールの感覚のままドリブルを1度だけした。真っ昼間の公園なんて誰もいない、ドリブルしたボールの音だけが響く。
「やろうよ、バスケ」
ああやってへらへら笑ったアイツだが、心の内はへらへらなんてもんじゃない。どうせ布施や結城達のことでギラギラと闘志をたぎらせているのだろう。
「やめれば、バスケなんて」
そう言ってアイツからバスケを奪い取ったのは俺だ。あの試合の後、ずっと悩んでいたから。そんな楽しくねえバスケなんてやめちまえばいい。すんなりやめるだなんて思っていなかったけれど。「案外離れられるもんなんだねえー!」へらへらと笑いながら俺のバスケをただ眺めてるだけ。笑ってるくせにずっと迷った顔しやがって。腹が立った。
あんなせいせいした顔を見たら、別に一緒にバスケをしない理由なんてなくなっちまったけど、ただ素直に「いいぜ」なんて言えなかった。ただ、なんとなく。
あの高階の表情を打ち消すかのように、手にしていたボールをリングに放った。
「やろうよ、バスケ」
ああやってへらへら笑ったアイツだが、心の内はへらへらなんてもんじゃない。どうせ布施や結城達のことでギラギラと闘志をたぎらせているのだろう。
「やめれば、バスケなんて」
そう言ってアイツからバスケを奪い取ったのは俺だ。あの試合の後、ずっと悩んでいたから。そんな楽しくねえバスケなんてやめちまえばいい。すんなりやめるだなんて思っていなかったけれど。「案外離れられるもんなんだねえー!」へらへらと笑いながら俺のバスケをただ眺めてるだけ。笑ってるくせにずっと迷った顔しやがって。腹が立った。
あんなせいせいした顔を見たら、別に一緒にバスケをしない理由なんてなくなっちまったけど、ただ素直に「いいぜ」なんて言えなかった。ただ、なんとなく。
あの高階の表情を打ち消すかのように、手にしていたボールをリングに放った。
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