「薄情やのう。」
におちゃん独白。
ねむい。お風呂入ろうと思ってたのに何してんだ私。
ふわあ、とあくびをして、部屋を見渡した。昨日はめずらしく仁がこっちに来て、ごろごろして、飯食って、ヤることヤって、一緒に風呂入って、そんで名残も何もなくすんなりと帰って行った。どうせ今日も休みやし、泊っていってくれればよかったんに。優紀ちゃんからのメールなんかたまには無視すればいいのに。仁は否定するけど、アレは十分マザコンやき。今は東京の仁を少しだけ恨みため息を吐こうとしたけど、寸前でやめた。とりあえず、片付けしないとこの惨状は綺麗好きの俺には耐えれん状況じゃ。頭の中でどこから手をつければ効率が良いかを考えて、寝室へ向かった。別にそこは片付いていないわけではないが、シーツを洗濯機に入れようと思ったから。掛け布団をひっぺがしてシーツに手をかけようとした時に気付いたそれ。枕元の銀色のきれいな糸。つまみあげてまじまじと見つめる。当然のように痛んどるが、それでも芯のあるしっかりした硬めの毛。それは確かに俺と同じ色じゃが、俺のではない、仁のそれ。気づけば口元が緩んでいて、はっとした。髪の毛1本でここまでとは末期じゃのう・・・。
くしゃくしゃに丸めたシーツを洗濯機に押し込んだ。
ねむい。お風呂入ろうと思ってたのに何してんだ私。
ふわあ、とあくびをして、部屋を見渡した。昨日はめずらしく仁がこっちに来て、ごろごろして、飯食って、ヤることヤって、一緒に風呂入って、そんで名残も何もなくすんなりと帰って行った。どうせ今日も休みやし、泊っていってくれればよかったんに。優紀ちゃんからのメールなんかたまには無視すればいいのに。仁は否定するけど、アレは十分マザコンやき。今は東京の仁を少しだけ恨みため息を吐こうとしたけど、寸前でやめた。とりあえず、片付けしないとこの惨状は綺麗好きの俺には耐えれん状況じゃ。頭の中でどこから手をつければ効率が良いかを考えて、寝室へ向かった。別にそこは片付いていないわけではないが、シーツを洗濯機に入れようと思ったから。掛け布団をひっぺがしてシーツに手をかけようとした時に気付いたそれ。枕元の銀色のきれいな糸。つまみあげてまじまじと見つめる。当然のように痛んどるが、それでも芯のあるしっかりした硬めの毛。それは確かに俺と同じ色じゃが、俺のではない、仁のそれ。気づけば口元が緩んでいて、はっとした。髪の毛1本でここまでとは末期じゃのう・・・。
くしゃくしゃに丸めたシーツを洗濯機に押し込んだ。
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