千歳君がお姉さんにアタックする話。
ながーい授業も終わって放課後。ほっ、と息をついて自分の椅子に座った。みんな部活へ向かって誰もおらん教室。こないだ席替えをして窓際になった私は、誰もいない教室で外を眺めるのが日課になった。ちょうどテニスコートが見えるんよね。今日も今日とて一心不乱にボールを追いかけるみんな。ああ今日も頑張ってるなあ、白石君。テニスしてたらかっこいいのになあ。あ、光がボール取りこぼした。思わずふっ、と笑って頬杖をついた。
「財前さん」
「え?千歳君?」
「名前覚えてくれとったんか」
「クラスメイトの名前くらい覚えてるよ。」
「それはすごかー。俺ぜーんぜん覚えれらんばい」
「そりゃ、転校生やからしょうがないやろ」
くすくす、と笑うと千歳君は照れ臭そうにしてそっぽを向いた。ガタリ、と私の前の席の椅子に座る千歳君。部活はいいの?と聞いた。後で行くと答えた。千歳君は白石君に聞いた通り、気分屋さんらしい。えー私千歳君のテニスも見たいのになあ、くすくす。
「外見て笑っとったんはそれでか。」
「うん、案外よく見えるもんやねんで」
「ほーか。」
「うん。」
「・・・」
「・・・」
「あ、んな。」
「うん?」
「俺、財前さんに渡したいもんあると」
「何?」
はい、とごそごそとポケットを漁って渡されたのはなぜかトトロのストラップ。大の男からそんなかわいらしいものが出てきて、思わず目を見開いた。
「と、トトロ?」
「うん。かわええやろ」
「う、うん。かわいい。・・・もらってええの?」
「よかよ。」
「ほなおおきに」
後で携帯につけるね、と言うと千歳君はうれしそうに笑った。
「な、名前でよんでよか?」「うん?ええよ。光とごっちゃになってややこしいもんな」「(…なんか違うばい)」
千歳君お誕生日おめでとうううう!!お付き合いする前のお話でした。
「財前さん」
「え?千歳君?」
「名前覚えてくれとったんか」
「クラスメイトの名前くらい覚えてるよ。」
「それはすごかー。俺ぜーんぜん覚えれらんばい」
「そりゃ、転校生やからしょうがないやろ」
くすくす、と笑うと千歳君は照れ臭そうにしてそっぽを向いた。ガタリ、と私の前の席の椅子に座る千歳君。部活はいいの?と聞いた。後で行くと答えた。千歳君は白石君に聞いた通り、気分屋さんらしい。えー私千歳君のテニスも見たいのになあ、くすくす。
「外見て笑っとったんはそれでか。」
「うん、案外よく見えるもんやねんで」
「ほーか。」
「うん。」
「・・・」
「・・・」
「あ、んな。」
「うん?」
「俺、財前さんに渡したいもんあると」
「何?」
はい、とごそごそとポケットを漁って渡されたのはなぜかトトロのストラップ。大の男からそんなかわいらしいものが出てきて、思わず目を見開いた。
「と、トトロ?」
「うん。かわええやろ」
「う、うん。かわいい。・・・もらってええの?」
「よかよ。」
「ほなおおきに」
後で携帯につけるね、と言うと千歳君はうれしそうに笑った。
「な、名前でよんでよか?」「うん?ええよ。光とごっちゃになってややこしいもんな」「(…なんか違うばい)」
千歳君お誕生日おめでとうううう!!お付き合いする前のお話でした。
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