こたちか。
いい加減あきらめればいいのに。こたと俺の距離はゼロに等しい。額と額を合わせて、じい、と隻眼でこたの目を見つめる。決してそらさないその金色の瞳。キス、してくれればいいのに。敏感なこたのことたから俺のこの想いも知ってるはずだし、俺もこたの想いは知っている。それなのに一線を踏み出そうともしてくれない。なあ、もう俺待てねえよ。何気にしてんだよ、こた。お前のその力だったら俺くらい軽く押し倒せることもできるだろうよ。なんでしてくれねえんだよ。いつも、いつも、いつも。眼帯越しで俺のこの鬼の目にキスを落として風に舞っていく。
孤独な鬼。
孤独な鬼。
コメントを書く...
Comments