尊さん
ふわあ、窓から差す月明かりをぼんやりと眺める。夜は長い。隣にいる彼はとっくに寝静まっているだろう。背を向けてるから本当に寝てるのかはわからないけれど、かすかに寝息が聞こえるから、きっともう寝ている。1人で寝れないなら俺と寝ろ、と言われて抱きすくめるように私のお腹には彼の腕がまわされている。結局寝れないことには変わりない。ふわあ、とため息なのか欠伸なのかわからないものをまた吐いた。「寝れねえのか」「…起きてたの」「目覚めたんだよ」「ごめん」「…で?」「うん。」せっかく一緒に寝ているというのに、結局いつも通り眠れず、どうせ朝日と共に睡魔に堕ちるのだろう。もう一度謝ろうとした刹那、「…置いていかねえよ。おい、煙草寄越せ」
言葉が足りないのに伝わる、私と共に堕ちる、と。
(うっかりKにはまりました)
言葉が足りないのに伝わる、私と共に堕ちる、と。
(うっかりKにはまりました)
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