尊さん
「みてみておしゃれしてみたの。」
細身のスキニーやジーンズを好み、スカートの類は「アンナ担当」と寄せ付けなかったのに、今日は見慣れない白いワンピースを着ている。くるりとその場で回ってはにかむ姿は不覚にも胸が高鳴った。デートの約束だったが、これは外に出したくねえな。またふらふらと踊るようにワンピースの着心地を楽しんでいる手を取って自分の体に寄せて額にキスをした。
***
背中の徴をなぞる指がくすぐったい。思わずもぞ、と動くとちゃぷんと水が揺れた。「…どうした」「くすぐったいよそれ」指摘すると鼻で笑って首筋を甘く噛まれた。この人はどれだけ私に徴を残したいんだろうか。
***
「尊の部屋やんに、あの子の私物の方が多いんちゃうの」「…そうだな」何もなかった俺の部屋にモノが増えていた。例えば、ソファに置きっぱなしの本。部屋を見回すと整理された服やアクセサリー。俺のモノまで好きなように動かされている。それに慣れきってしまったことに気づいては、と鼻で笑った。
細身のスキニーやジーンズを好み、スカートの類は「アンナ担当」と寄せ付けなかったのに、今日は見慣れない白いワンピースを着ている。くるりとその場で回ってはにかむ姿は不覚にも胸が高鳴った。デートの約束だったが、これは外に出したくねえな。またふらふらと踊るようにワンピースの着心地を楽しんでいる手を取って自分の体に寄せて額にキスをした。
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背中の徴をなぞる指がくすぐったい。思わずもぞ、と動くとちゃぷんと水が揺れた。「…どうした」「くすぐったいよそれ」指摘すると鼻で笑って首筋を甘く噛まれた。この人はどれだけ私に徴を残したいんだろうか。
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「尊の部屋やんに、あの子の私物の方が多いんちゃうの」「…そうだな」何もなかった俺の部屋にモノが増えていた。例えば、ソファに置きっぱなしの本。部屋を見回すと整理された服やアクセサリー。俺のモノまで好きなように動かされている。それに慣れきってしまったことに気づいては、と鼻で笑った。
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