文章置き

written by古川優菜twitter:)http://twitter.com/fullkota思いついたときに思いついたことをつらつら書くので更新は不定期。
written by古川優菜
twitter:)http://twitter.com/fullkota
思いついたときに思いついたことをつらつら書くので更新は不定期。

お姉さんと甥っ子君がお昼寝してる話。

「ただいまー」
「「おじゃましまーす」」
玄関の戸を開けると姉貴の靴と遥(あ、甥っ子な。)の靴が2足。・・・あれ。いつもなら「おかえり、」と奥で聴こえてくるはずの声が聴こえてこない。もしかしたら後ろにおる白石部長と謙也先輩がうるさいだけかもしれないけど。
「久しぶりやわー、光の家。」
「そやなあ、最近部活ばっかで全然遊んでへんかったもんなあ」
「ほんまなんで俺の家やねん・・・」
「光の家が1番近いねんもん。」
「男が『もん』とか言ってもきしょいだけっすわ、謙也先輩」
リビングの扉を開ける。やっぱり姉貴と遥はおらへん。とりあえず「そのへん適当に座っといてください」って言うだけ言ってキッチンへ向かう。キッチンでもおらへんかった。靴があったからおるはずやのにおれへんってなると、案外寂しいし心細い。どこにもおらへんのちゃうん、とかマイナス思考になってきて、「おかえり」の声とはにかむ姉貴の姿が恋しくなってきた。そんな情けない自分に逆に腹が立ってきていつもよりも乱暴に冷蔵庫を開けてジュースと菓子を取り出した。

少し早足でリビングに戻ると、謙也先輩はまるで自分の家かのようにゲームしようとしている。白石部長はきょろきょろとあたりを見回して見るからに挙動不審。先ほどキッチンからとってきたものを机に置くと2人から「おおきに」と言われたので「どういたしまして」と返した。
「お、光。なあ、あの子は?」
「そういえばおらへんなあ。つーかコントローラーもう1個ないん?」
「俺の部屋にあると思いますけど。つーかなんで俺の家やのにそんだけくつろいでるんすか」
「うっ!!ど、どうせゲームするやろ!?用意してあげてるんやないかッ!」
「まあまあ。で、あの子は?光もおらんくて不安なんやろ?寂しいんやろ?」
「・・・、きもいっすわ。とりあえずコントローラーとってきますわ」
「おんー」
謙也先輩が「あいつ絶対図星やで」って小声で言ってるのを聴こえて睨みつけて「うるさい」とでも言いたくなったがやめた。余計ににやけ顔をこちらに向けるだけやろうし。代わりにおおげさなため息をわざと吐いてリビングを出て行った。

自分の部屋のドアを開けると、まず目に入ったのがベッド。さっきまでずっと探しとった姉貴と遥がすやすやと寝ている。なんでここにおんねん。近づいてみると姉貴と遥の間には1冊の絵本があった。こないだ遥が遊びに来た時に俺が途中まで読んでやった絵本。それでか、と納得すると同時に安堵が押し寄せてきた。自分が思っていたよりも本当に不安だったらしい。脱力してベットの脇に座ってはああ、と深い息を吐いた。寝顔をのぞくと2人とも幸せそうな顔をしていてこちらまで顔がほころぶ。しばらく眺めていて、ああそうやコントローラー取りにきたんやった、と本来の目的を思い出して引き出しから取り出した。遥の寝相が悪いのかはだけてしまっている掛け布団をそっと戻してやって音をたてないようにして部屋を出て行った。

「遅かったな光。」
「ええ、まあ」
「もしかしておったん?」
「姉貴ならおりましたよ」
「なんやと!?どこ!?」
「俺の部屋やけど・・・」
「ちょっといってk「あきません」」
「俺はあの子の私服姿見るまでは帰らんからな!!」
「いや姉貴寝てたし」
「ね、ね、寝顔!?ちょっといってk「あかん言うとるやろ」」

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