サラリーマンこたちか
ふわあ、と我慢するそぶりも隠すそぶり見せずおおきなあくびを1つ。目じりには涙が少し浮かんでいる。よほど眠いらしい。机の上にたんまり乗せられた書類を1枚ぺらりと手に取り目を通そうとする。が、大体2,3行読むと力尽きたようで。書類を手にしたまま、がたん、と腕をそのまま伸ばして机に顔を突っ伏してしまった。昨日出張に帰ってきたばかりで疲れているのだろう、その赤い頭は一向に持ち上がりそうにない。そんな彼の肩をぽんぽん、とたたいた。
「よ。お疲れ!」
「(ふわあ、)」
「デスクワーク?」
「(うんうん。)」
「あー俺もそういうの嫌い。」
「(うんうん。)」
「どうせしんどいなら動き回りてえよなー!」
「(うんうん。)」
「んじゃ、さぼらねえ?」
「!?」
「あーでも毛利の野郎がうるせえか」
「(うんうん。)」
「んじゃ、終わったらどっか飯食いに行こうぜ」
「!?」
「あーでも俺今金ねえわ。」
「(うんうん。)」
「んじゃ、俺の家来いよ、なんか作ろうぜ!」
「!?」
んじゃ、また後でな!と爽やかな笑顔で自分のデスクに向かっていったあいつは、本当に何を考えてるのだろうか。うつらうつらと迫ってきていた睡魔も完全に消え去り、残ってるのは書類だけ。何気なく口にしたんだろうけれど、すごく心臓に悪い。思わせぶりに誘ってるくせに全くもって気のないことに違いない。「慶次も来るかー?」「お、いいねえ!」と、奥から聞こえてくる会話にため息を吐いた。仕事しよう。
「よ。お疲れ!」
「(ふわあ、)」
「デスクワーク?」
「(うんうん。)」
「あー俺もそういうの嫌い。」
「(うんうん。)」
「どうせしんどいなら動き回りてえよなー!」
「(うんうん。)」
「んじゃ、さぼらねえ?」
「!?」
「あーでも毛利の野郎がうるせえか」
「(うんうん。)」
「んじゃ、終わったらどっか飯食いに行こうぜ」
「!?」
「あーでも俺今金ねえわ。」
「(うんうん。)」
「んじゃ、俺の家来いよ、なんか作ろうぜ!」
「!?」
んじゃ、また後でな!と爽やかな笑顔で自分のデスクに向かっていったあいつは、本当に何を考えてるのだろうか。うつらうつらと迫ってきていた睡魔も完全に消え去り、残ってるのは書類だけ。何気なく口にしたんだろうけれど、すごく心臓に悪い。思わせぶりに誘ってるくせに全くもって気のないことに違いない。「慶次も来るかー?」「お、いいねえ!」と、奥から聞こえてくる会話にため息を吐いた。仕事しよう。
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