文章置き

(久保田夢/男夢主）
「ういっす」
「兄さん！こっちくるのは久々っすね」
「おー。さっき帰ってきた」
「日本来てすぐ雀荘っすか」
「わりいかよ」
あっち行くと麻雀なんてできやしねーんだから。嫌がる小宮の頭をガシガシと撫でつけてると、見慣れない顔を見つけた。いや、そんな奴らは山ほどいるが。何せここに来たのは半年ぶりだ。とても一般人には見えないがそっちの筋にも浸かりきっていないような人間。
「おい小宮、あいつ誰」
「あ？あーあれ、久保田さんっす」
少し前に年少組の頭張ることになったんすよ。と付け足されたことばにへー、と返すと久保田という少年に近寄った。
「よう、少年」
「・・・だれ？」
「んー、一応そこの組の人間。久々に日本に帰ってきたんだけど、お前相手してくんね？」

にやり、と笑って置いてあったさいころ２つをころりと転がした。

***
(時久保)
久保ちゃんといつも通りゲームして、負けて、悔しい、ばたばた。どたばた。ソファでじゃれ合って、とん、と思わず右手で久保ちゃんを押してしまうと、いとも簡単に久保ちゃんはソファに沈んだ。あれ、これ久保ちゃん押し倒しちゃった感じ？
「久保ちゃん、汗かいてる？」「そりゃあんだけ暴れちゃ、ね」「・・・ぺろ、まっず」「こら、時任」「久保ちゃん・・・なんかエロい」「誰のせいよ」「なあ久保ちゃん、ちゅーしていい？」「、どーぞ」「ん、」

「時任、がっつきすぎ」「久保ちゃんおいしいんだもん」

***
（時久保時/上の続き)
「久保ちゃん」「んー？」「（耳たぶぺろ）」「（びくんっ）」「なあ、」

「がじがじ。久保ちゃんこのまま食べたい」「うーんそれは困るかな」「うん、俺も困る」「しかえし、がぶり」「いてっ」「これでおあいこ、かな」「・・・もっと、だ」「ん？」「俺もっとなめたから、もっと仕返してよ」「しょうがないなあ」「ひ、」「相変わらずお前弱いね、ここ」「やめ、」「『やって』って言ったの、時任じゃない？」「だ、からそこばっかりッ」「かわいいね時任」「うー、なんかむずむずする」「それをムラムラするっていうんだよ」「・・・久保ちゃんえっち」「今更だぁね」

「あー、べとべとする！」「風呂はいろっか」「おー」「沸かしてたっけ」「だいぶ前に沸かしたからもう冷めてるだろうね。」「んじゃ俺追い焚きしてくる」

ぺたぺた。

***
(久保時)
「なんで俺のために怒るの」「時任だから」
意味わかんねえ。なんで俺のために怒るの、久保ちゃんより俺のが強いのに俺の事庇うの。わかんねー。なんで俺、涙があふれるの。
「泣かないで、時任」

涙をぬぐう久保ちゃんの手は温かくて、やさしかった。