DEAR BOYS高階夢まとめ
(以下すべて男夢主)
「高階ー、わすれもん。」
部活がまだ始まっていない、ざわざわと準備をしている中に聞き覚えのある声にはっと振り返った。気だるそうに壁にもたれてプリントをちらつかせるのは見知ったクラスメイトだった。
「さんきゅー!え、なにこれ」
「補習プリント」
「い、いらn」
「却下」
「ひどっ!」
ぽすん、右手にボールが収まる。にやり、と高階が好戦的に笑った。
「やらねーぞ」
「え、なんで」
「バッシュ持ってねえ」
「嘘つけよー!左手のはなーに?」
「・・・今から体育館行くんだよ」
「んじゃその準備運動!」
「・・・1回だけだぞ」
バッシュを履くために高階にボールをパスした。思いっきり力をこめて。うお、と唸り声をあげたのも無視。
「高階、そいつなにもの?」
瑞穂のシックスマンと呼ばれているこの高階トウヤをあっさりと抜き去ったあの人に魅せつけるプレイ。今でも目に焼き付いている。
「ストバスやってるんです、こいつ。そっちの筋の人からすると有名なんっすよー」
「どっちの筋だよばーか。」
***
いつもより困った表情をしているトウヤ君がいつものように私の席の前に座った。いつも明るいトウヤ君だからとっても珍しい。
「はあ、杏崎きいて」
「どうしたの?」
「んー・・・あのさ、好きな子に自然に声をかける方法がわかんなくて、」
「へっ?」
「なにさ」
「トウヤ君好きな子いたの?」
「うん」
「あのいかがわしい本じゃなくて?」
「ちょ、・・・それとこれとは別なのー!」
「ずっとあの本が恋人だと思ってた・・・」
「杏崎それひどくない?」
***
練習で疲れた俺に対して「バスケなんてやめろよ」とそっぽ向いて俺の目も見ずそっけなく呟くあいつに「ばーか」と返した数は何回なんだろう。きっと何十回もある。だけどどうしようもなく辛くなった時の「ほら、言っただろ。ばーか」俺を見る目とまっすぐな言葉はずっしりきた。だめだ、笑えない。
***
「バスケやめれば?」
「え?」
「そーんだけ辛そうにしてんのにまだやる気だったの」
小さなころからずっとバスケをしてきたから「バスケをやめる」という選択肢なんて1ミリもなかった。そっか、やめちゃえばいいのか。「そっか」久々にまともに笑えた気がする。
いまこそ、さよならの時だ。
「高階ー、わすれもん。」
部活がまだ始まっていない、ざわざわと準備をしている中に聞き覚えのある声にはっと振り返った。気だるそうに壁にもたれてプリントをちらつかせるのは見知ったクラスメイトだった。
「さんきゅー!え、なにこれ」
「補習プリント」
「い、いらn」
「却下」
「ひどっ!」
ぽすん、右手にボールが収まる。にやり、と高階が好戦的に笑った。
「やらねーぞ」
「え、なんで」
「バッシュ持ってねえ」
「嘘つけよー!左手のはなーに?」
「・・・今から体育館行くんだよ」
「んじゃその準備運動!」
「・・・1回だけだぞ」
バッシュを履くために高階にボールをパスした。思いっきり力をこめて。うお、と唸り声をあげたのも無視。
「高階、そいつなにもの?」
瑞穂のシックスマンと呼ばれているこの高階トウヤをあっさりと抜き去ったあの人に魅せつけるプレイ。今でも目に焼き付いている。
「ストバスやってるんです、こいつ。そっちの筋の人からすると有名なんっすよー」
「どっちの筋だよばーか。」
***
いつもより困った表情をしているトウヤ君がいつものように私の席の前に座った。いつも明るいトウヤ君だからとっても珍しい。
「はあ、杏崎きいて」
「どうしたの?」
「んー・・・あのさ、好きな子に自然に声をかける方法がわかんなくて、」
「へっ?」
「なにさ」
「トウヤ君好きな子いたの?」
「うん」
「あのいかがわしい本じゃなくて?」
「ちょ、・・・それとこれとは別なのー!」
「ずっとあの本が恋人だと思ってた・・・」
「杏崎それひどくない?」
***
練習で疲れた俺に対して「バスケなんてやめろよ」とそっぽ向いて俺の目も見ずそっけなく呟くあいつに「ばーか」と返した数は何回なんだろう。きっと何十回もある。だけどどうしようもなく辛くなった時の「ほら、言っただろ。ばーか」俺を見る目とまっすぐな言葉はずっしりきた。だめだ、笑えない。
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「バスケやめれば?」
「え?」
「そーんだけ辛そうにしてんのにまだやる気だったの」
小さなころからずっとバスケをしてきたから「バスケをやめる」という選択肢なんて1ミリもなかった。そっか、やめちゃえばいいのか。「そっか」久々にまともに笑えた気がする。
いまこそ、さよならの時だ。
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